世界の贅沢、NILEの贅沢

（上）エルメスオレンジが印象的な独立型キッチンは、白をベースとした内装にスパイスを添える。
（左）中庭に面した静かな8.8畳の和室には、天然木を使用。モダンな印象の琉球畳を敷き、掘り炬燵式のテーブルを設置。
（右）リビングの吹き抜けは5.7m。壁の白にアイアンの黒とシャンデリアの濃紺が映え、豪華かつモダンな印象。

その他、掘り炬燵（ごたつ）のある和室、シアタールーム、雨にぬれずに出入りできるハイルーフも対応した３台分の駐車場など、土地面積約３４２㎡を生かした贅沢な間取りとなっている。
　特徴的なのが、建物全体を通して開口部が非常に多く、自然光と爽やかな風が空間全体を満たしているということ。一方で外部からの視線はまったく気にならず、プライバシーがしっかり確保されている。これは、北側に面したパティオを有効活用した設計のテクニックによるもので、オーナーのたっての希望により実現したものだ。また、天然石を多用した鉄筋コンクリートの建物は、堅牢性はもちろん「夏は涼しく冬暖かい」という恩恵もあるという。間取りのあちこちには収納も工夫され、生活感を排除しつつも暮らしやすさへの配慮もされている。
　重厚感と華やかさを備えつつ、奇をてらうことなく落ち着いた品格を感じさせる意匠。住まう人に、いつまでも飽きることない快適さと空間美を与えてくれる邸宅だ。

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