PAGE...1|2|3
卓越した技術を持つマイスターらしい寡黙な人柄。それでいて自ら手がけてきたコレクションのエピソードを満面の笑みで思い出深く語ってくれる一面も。そんなラング氏の左腕には母国ドイツの時刻に合わせて使用するクォーターリピーターモデル、右腕には仕上がり具合を自身の腕に装着して最終チェックする2008年の記念モデル「レギュレーター24」。
創業25年で完全自社生産に歩みだす
「自身の秘蔵品をコレクターに手放し、その資金で新たにオールドムーブメントを入手して自らの作りたい時計を製造してきた。その蓄積が自社を立ち上げたいと志した魂の源だった」とラング氏はブランド設立を振り返る。同社に期待を寄せる世界の時計市場のためにも、機械式時計の味わい深さを伝えることのできるオールドムーブメント搭載のコレクションは、今後も継続する意向を示しているが、年を増すごとに稀少価値が高まるオールドムーブメントの価格高騰は否めない。もちろん時計史に残る逸品であればアンティーク価値を高めるのは望ましいが、長年にわたり眠っていた名機を救い出してきた時計師としてのラング氏が目標に掲げるのは、やはり自社一貫生産を行うメーカーのポジションだろう。時計作りに携わる者ならば、独自のムーブメントを製造する真のマニュファクチャーを夢見るはず。そして同社は、2010年に自製ムーブメントを完成させようと歩み始めた。
PAGE...1|2|3
LINK
STYLE
究極の技術に宿る美 グルーベル フォルセイ
>>2015.4.27 update
STYLE
“独学”の末にたどり着いた複雑機構の極み noblestyling
>>2014.4.24 update
STYLE
A.ランゲ&ゾーネ 「HOME OF TIME」
>>2009.1.9 update
STYLE
変化の時、あるいは DNAの再認識 SIHH2017
>>2017.4.7 update
STYLE
BASELWORLD2015 I
>>2015.6.19 update

記事カテゴリー