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資産性のある時計
-Asset Watch-
Text Fumitoshi Shimura
21世紀における時計の資産性とは何か
「資産」とは、個人や法人が所有する金銭や土地建物などの総称で、貨幣を尺度に評価され、将来に収益が期待できる経済的価値のこと。広義では財産を意味するが、財産は「家族や健康が財産」というように精神的価値も指す。時計の資産性ならば「私産(私有財産)」と考えるのが妥当だろう。20世紀末のクオーツ主流の時計市場では特定ブランドのみ投機価値があるとされたが、21世紀には業界が再隆盛して空前のブランド数が市場に並び、時計を正当評価するオークションも出現したことで時計に対する価値観は前世紀よりも成熟した。戦時や経済恐慌を乗り越えてきたメーカーやジュエラーの存在そのものが業界の財産となったのだ。これらのメーカーが生み出す時計は確かに定価のある商品だが、受け継がれてきた技術を伝え、その歴史への尊敬の念を抱かせる。その貨幣評価できない価値こそ次代に残すべき財産だ。これが現代の時計に与えられた資産性ではないだろうか。
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