ただ、4月に入ってからはドル/円がようやくリバウンド局面を迎えたと感じられる展開にもなってきており、仮に今後、過度な円高の修正が着実に進めば、ただでさえ極めて割安な日本株の上値余地は大きく広がる可能性があるということになろう。
財務省が公開している「対外及び対内証券売買契約等の状況」によると、生・損保などの機関投資家を中心とする国内投資家は、今年の初めから海外の中長期債(外債)に対する投資において徐々に買いの手を引っ込め、1月下旬以降から2月下旬まで外債を売り越し続けたことがわかっている。この間の売越額は累計で3.3兆円超にも上り、それだけドル売り・円買いの圧力も大いに強まったものと考えられる。
ところが、3月初旬以降は再び外債が買い越される状況となっており、期末を控えた対応売りには少々早めに一巡感が生じていたこともわかっている。そして、もはや新年度入りとなり、あらためて国内投資家の新規資金が外債に投じられ始める可能性は高い。なにしろ、日本国内は相変わらずのマイナス金利状態なのであるから、自おのずと投資家の目は外へと向けられざるを得ないわけである。
結果、ドル/円が再び110円前後まで持ち直す展開となれば、国内上場企業における2019年3月期の業績見通しは一気に明るくなり、日経平均株価も再び2万4千円台を試す展開になると見る。
財務省が公開している「対外及び対内証券売買契約等の状況」によると、生・損保などの機関投資家を中心とする国内投資家は、今年の初めから海外の中長期債(外債)に対する投資において徐々に買いの手を引っ込め、1月下旬以降から2月下旬まで外債を売り越し続けたことがわかっている。この間の売越額は累計で3.3兆円超にも上り、それだけドル売り・円買いの圧力も大いに強まったものと考えられる。
ところが、3月初旬以降は再び外債が買い越される状況となっており、期末を控えた対応売りには少々早めに一巡感が生じていたこともわかっている。そして、もはや新年度入りとなり、あらためて国内投資家の新規資金が外債に投じられ始める可能性は高い。なにしろ、日本国内は相変わらずのマイナス金利状態なのであるから、自おのずと投資家の目は外へと向けられざるを得ないわけである。
結果、ドル/円が再び110円前後まで持ち直す展開となれば、国内上場企業における2019年3月期の業績見通しは一気に明るくなり、日経平均株価も再び2万4千円台を試す展開になると見る。

(左)THIS MONTH RECOMMEND 人口減少時代を生き抜くヒントがそこにある……
著者はJR九州の初代代表取締役社長。待ったなしの人口減少時代に突入したわが国において「鉄道ビジネスの未来はどうなるのか」という着眼点がまず面白い。近年、JR九州は多角的な事業領域において実に様々なヒットを次々に飛ばしているが、そこに明日の時代を生き抜くヒントがきっとある。JR本州3社ですら立ち行かなくなる可能性もあるが、抜本的に発想を変えれば新しい使い方やニーズは必ず出てくるとの指摘は実に心強い。
『人口減少と鉄道』石井幸孝/朝日新書/821円
(右)たじま・ともたろう 金融・経済全般から戦略的な企業経営、個人の資産形成まで、幅広い範囲を分析、研究。講演会、セミナー、テレビ出演でも活躍。 tomotaro-t.jimdo.com
著者はJR九州の初代代表取締役社長。待ったなしの人口減少時代に突入したわが国において「鉄道ビジネスの未来はどうなるのか」という着眼点がまず面白い。近年、JR九州は多角的な事業領域において実に様々なヒットを次々に飛ばしているが、そこに明日の時代を生き抜くヒントがきっとある。JR本州3社ですら立ち行かなくなる可能性もあるが、抜本的に発想を変えれば新しい使い方やニーズは必ず出てくるとの指摘は実に心強い。
『人口減少と鉄道』石井幸孝/朝日新書/821円
(右)たじま・ともたろう 金融・経済全般から戦略的な企業経営、個人の資産形成まで、幅広い範囲を分析、研究。講演会、セミナー、テレビ出演でも活躍。 tomotaro-t.jimdo.com