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「TAD-CE1」の黒いボディーに浮かぶ、漆の金茶色と銀箔が織り成す“烈紋”の美しさ。漆バージョンのブラック仕様「TAD-CE1MK-UN」と組み合わせているのは漆黒のSACD/CDプレーヤー「D1000MK2」(棚下段中央)とパワーアンプ「M2500MK2」(棚下段右)。撮影協力/積水ハウス
風雅な調度品が放つ
美旋律
Photo Danny Danks(digni)
Text Takashi Iwai
漆による“和”と、金属を自在に操る匠による“洋”、それぞれのキャンバスを身にまとう、モダンなオーディオシステムが誕生。国産ハイエンドメーカー、TADL(テクニカル オーディオ デバイセズ ラボラトリーズ)の挑戦に迫る。
 デジタル機器の進歩が著しい昨今、音楽をワイヤレスで気軽に楽しむスタイルが定着しつつある。しかしながら、音楽に込められたアーティストたちの思いやこだわりまでは、そうした手軽な環境ではきちんと伝わっているとは言い難い。日々の生活に潤いを与えてくれる音楽をよりドラマチックに楽しむだけでなく、ライフスタイルに融合する高いデザイン性と音楽の本質に応える高音質を両立させる。この難題に正面から向き合い、製品開発を行っているのが、純国産ハイエンドオーディオブランド、TADだ。その中でも、“進化"の形をモダンなデザインによって表現したエボリューションシリーズは、機械然とした従来型のオーディオの姿と決別し、オープンスペースでも精緻(せいち)な立体として映えるようデザインされている。本シリーズの中核となる3ウェイスピーカー「TAD Compact Evolution One」(以下TAD - CE1)に、このたび限定バージョンが登場。サイドパネルをキャンバスにのように見立て、漆装飾やアルミ板を用い、よりアートな調度品としての風合いを持たせている。TAD - CE1は、PC/iPhoneなどのデジタル端末も直接つなげられる音量調整機能付きプレーヤー「D1000MK2」と、D級増幅段を持つパワーアンプ「M2500MK2」と組み合わせることで真価を発揮し、より理想的な極上の音楽再生環境が構築できるのだ。
 TADは、音楽が生まれる録音現場やコンサート音響など、プロオーディオ分野で長年鍛え抜かれてきた至高の技術を生かした製品作りを行っている。2003年からはプロ用だけでなくコンシューマー用ハイエンドオーディオも展開してきた。「TAD - CE1」はその歴史をコンパクトに凝縮したモデルであり、中域と高域を一つのユニットで担う独自のCSTドライバーを始め、ネオジウムマグネットによる強力な駆動力を持つ18㎝ウーファーや強靭(きょうじん)なキャビネット構造を採用する、一切の妥協のない世界的に評価の高い名機だ。今回の限定バージョンにおけるテーマは“和"と“洋"の要素を取り入れた特別な仕上げを施すことにあったという。

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