村上春樹はこの作品を書くために、北海道へ取材旅行をしている。その理由をこう語っている。
「羊というものが、われわれの生活にどう関わっているのかということは、ぼくにもよくわからなかったわけです。日本に羊なんかいないと思っている人もいるし。でもいるわけですよね。どこにいるかっていうと、マザー牧場とか北海道とかにいたりしてさ、ぼくらの日常レベルでは関わっていないわけですよね。そういう動物にいったいどういう存在意義があるのか(笑)という疑問は前からあって……だって羊なんて見たことないでしょう? 実際に。羊とは何だろうという根本的な疑問があった。で、書いてるうちに、じゃあ羊を見に行こうということで北海道まで行ったら道庁の畜産課に、平山先生という、羊を専門に研究している人がいるんですよ。羊の研究牧場というのがあって、ものすごく広い所にいろんな羊がいっぱいいる。そこに行って、いろいろ話をうかがって面白かったですけれど。なにかしら羊というのはふしぎなところのある動物ですね……」(『季刊 幻想文学3号』「一書一会=ブック・インタビュー」)。
「羊というものが、われわれの生活にどう関わっているのかということは、ぼくにもよくわからなかったわけです。日本に羊なんかいないと思っている人もいるし。でもいるわけですよね。どこにいるかっていうと、マザー牧場とか北海道とかにいたりしてさ、ぼくらの日常レベルでは関わっていないわけですよね。そういう動物にいったいどういう存在意義があるのか(笑)という疑問は前からあって……だって羊なんて見たことないでしょう? 実際に。羊とは何だろうという根本的な疑問があった。で、書いてるうちに、じゃあ羊を見に行こうということで北海道まで行ったら道庁の畜産課に、平山先生という、羊を専門に研究している人がいるんですよ。羊の研究牧場というのがあって、ものすごく広い所にいろんな羊がいっぱいいる。そこに行って、いろいろ話をうかがって面白かったですけれど。なにかしら羊というのはふしぎなところのある動物ですね……」(『季刊 幻想文学3号』「一書一会=ブック・インタビュー」)。