
メゾンの栄誉を物語る数々のティアラは、当時の職人たちの手技と注文主の思いが反映された注目すべき作品。N. Welsh, Collection Cartier © Cartier

カルティエの歴史に
思いをはせる
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Text Nile’s NILE
かつてパリで行われた万国博覧会のために建てられたグランパレ。この一室であり、昨年改装したことでより詩的な美しさが増した壮麗な空間、サロン・ドヌールを舞台に来る12月4日(水)から開催される。
この名門ジュエラーの複雑で豊かな歴史は、その名高さとダイヤモンドのきらめきに隠れているのか、実はあまり知られていない。しかしながら、カルティエは装飾美術の歴史において非常に重要な役割を果たしてきた。「王の宝石商」としてのクラシックな作品から幾何学的なデザインとエキゾチックの狭間にある、モダンスタイルの作品に至るまで、カルティエのクリエーションは人々の好みや社会規範の変遷を色濃く反映してきたのだ。