HOTEL in HOTEL @日光金谷ホテル
Photo T.Chiba Text Tatsuya Kushima
思いもよらない“癒し”がここにある
“Hotel in Hotel（ホテル イン ホテル）"という言葉を聞いて久しい。既存の伝統あるホテルの中にリノベーションしたモダンな部屋をつくる手法だ。確か、永田町のホテル・ニューオータニ東京本館にもそんなフロアがあったと記憶する。一歩足を踏み入れれば、これまでと違う世界観を提供してくれる場所だ。
日光金谷ホテルにある「オレンジ・スイート」はまさにそんな空間だ。ドアを開けた瞬間、老舗ホテルとはほど遠いモダンな癒しの世界が広がる。
ここはご存知、放送作家としてはもちろん文筆家としても知られる小山薫堂氏がプロデュースした部屋。およそ9年前、N35号室で世間をあっといわせた氏が、2008年9月に新たな発想で創世したものである。コンセプトは“ビタミン・ホテル"で、心身ともにリチャージすることで元気になる部屋というのをウリにしている。その意味ではチェックイン後部屋で選ぶ歯磨き粉の種類の多さやプランの特典として用意されているバスクリンの「きき湯」の一本使いなど、細かな演出も見逃せない。壁紙もそう。自然素材を取り入れた手漉きの紙の奥深さが、見る者を穏やかな気分にさせてくれるのは言わずもがなだ。個人的に気に入ったのはギタリスト鳥山雄司氏がギターを奏でるブルーレイディスク。なぜか吸い込まれるように見入ってしまった……。
日光金谷ホテルにある「オレンジ・スイート」はまさにそんな空間だ。ドアを開けた瞬間、老舗ホテルとはほど遠いモダンな癒しの世界が広がる。
ここはご存知、放送作家としてはもちろん文筆家としても知られる小山薫堂氏がプロデュースした部屋。およそ9年前、N35号室で世間をあっといわせた氏が、2008年9月に新たな発想で創世したものである。コンセプトは“ビタミン・ホテル"で、心身ともにリチャージすることで元気になる部屋というのをウリにしている。その意味ではチェックイン後部屋で選ぶ歯磨き粉の種類の多さやプランの特典として用意されているバスクリンの「きき湯」の一本使いなど、細かな演出も見逃せない。壁紙もそう。自然素材を取り入れた手漉きの紙の奥深さが、見る者を穏やかな気分にさせてくれるのは言わずもがなだ。個人的に気に入ったのはギタリスト鳥山雄司氏がギターを奏でるブルーレイディスク。なぜか吸い込まれるように見入ってしまった……。
自然光が思いっきり差し込むリビングルーム。その光はソファを包むばかりでなく、そのままバスルームにまで達するつくりとなる。決して絶景という位置にあるわけではないが、この外界とのうまい具合の調和がこの部屋の特筆ポイントであることは明白だ。
