世界の贅沢、NILEの贅沢

デザインとモノづくりは、時として相反するものがある、と青木社長はいう。デザイン重視でも強度重視でも上質な家具は生まれない。「デザインする側と造る側で意見が対立することもあります。でも、このディスカッションがあるからこそ、打開策が出てくるし、より良いものができるのだと思っています。デザイナーも職人も納得したものを、自信を持ってお届けしているのです」
　そう、出来上がった家具を“お届けすること"も、3rdの大切な仕事なのだ。ブログには、そんな顧客とのやりとりを写真とともに紹介している。「直接、お客様にお届けすることは私たちのプライドなのです。搬入して納めるべき場所に設置したときに初めて仕事が完了します。デザインを担当したスタッフも、それを実際にカタチにした職人も、お客様が喜んでいる姿に触れることがなによりも励みになりますから」
　時を経るごとに味わいを深めるのは、上質な無垢材をそろえているからでもある。「100年後、私たちの造った家具がアンティークになっているかもしれません。一生ものとして、あるいは世代を超えて長く使っていただけるような、飽きのこないデザインと強度をお届けしているという自負はあります」
　この春からはリフォーム事業もスタートした。これまでも数多くの壁面収納を手掛けてきたが、これからは壁そのものにも手を加えることができる。空間にもライフスタイルにもフィットする3rdスタイル。豊かな時間も創出してくれるだろう。