独特の藍の香りに、心が洗われる
板野町にある400年続く蓮教寺の一画に、藍染工房「Saai dye studio」を構える若手染師の田村美奈子さんは、阿波藍に魅せられた一人。夫の孝之さんは蓮教寺の副住職で、一族に藍商がいたことにも縁を感じ、3年前から藍の栽培を始めている。本業の合間を縫って、無農薬で、できるだけ化学肥料を使わずに栽培した藍の葉を、しっかり乾燥させてから藍師の武知さんに納品し、蒅にしてもらっている。
「今の若い人や子どもたちは、徳島で藍が作られていたことすら知らないんです。徳島の背景に藍があることを、少しでも知ってもらって、残していければと願っています」と、孝之さんは言う。伝統を受け継ぐ人と、それに魅せられた次世代の人により、息を吹き返した阿波藍。その強く鮮やかで味わい深いジャパンブルーは、世界に誇り続けていきたい。
「今の若い人や子どもたちは、徳島で藍が作られていたことすら知らないんです。徳島の背景に藍があることを、少しでも知ってもらって、残していければと願っています」と、孝之さんは言う。伝統を受け継ぐ人と、それに魅せられた次世代の人により、息を吹き返した阿波藍。その強く鮮やかで味わい深いジャパンブルーは、世界に誇り続けていきたい。


染師の田村美奈子さんと、蓮教寺の副住職で藍を栽培している孝之さん夫妻。蓮教寺では阿波藍で染めた和紙の表紙に、美奈子さんが絵を入れた御朱印帳も好評。