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国境を越え、ふたつの伝統が共鳴する
オールドパーの日本での歴史を紐解くと、明治時代に行き当たる。明治6年、日本に初めて紹介されたといわれるスコッチ・ウイスキー、オールドパーは、欧米使節団で代表を務めた岩倉具視が英国から持ち帰った。文明開化の時代、西洋文化の薫り高き銘酒に、当時の名士たちがこぞって愛飲したという。英国趣味で知られた吉田茂もそのひとり。地元・高知の旅館には、今も吉田茂のボトルが当時のままに残されている。時代がどんなに変わってもボトルのデザインは今もほとんど変わりがない。歴代の作り手が丹精込めたスコッチ・ウィスキー、オールド・パー、その芳醇な味わいは、世代を超えて愛され続けている。
オールド・パーは、2005年からユネスコの世界無形遺産保存活動への協力を主旨として、歌舞伎や能などの日本伝統文化の後継者とともにPRイベント『伝承の饗宴』を主催している。本物だけが時代を超え、変わらない伝統になる。それは日本と英国の国境を越えて響き合うのである。
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