
ヴィットーレ・カルパッチョ《二人の貴婦人》 1490-95年頃 コッレール美術館(C)ヴェネツィア市立美術館群財団
15世紀の終わり頃に描かれた、カルパッチョ作「二人の貴婦人」。この作品に描かれているのは、二人の高級娼婦であると長らく解釈されていた。が、近年になって、この奇妙な絵画に説明をつける1枚の板絵が、ローマの古物商の店先に出されたのだ。発見されたその板絵には、ヴェネツィアのラグーナ(潟)での船上の狩りの様子が描かれており、この作品が、実は「二人の貴婦人」の上部をなすものであることが判明した。この発見によって絵の解釈は大きく変わり、二人の貴婦人は娼婦ではなく、狩に出かけている夫たちを待つ親子であろうと推測されている。しかし、元々1枚であった作品が、いつ、どうして切断されたのかは、理由が定かでない。また、本作は両開き扉の片方で、もう片側の作品も存在すると言われている。
いままで諸説唱えられてきた「二人の貴婦人」だが、この謎めいた雰囲気こそ、本作の魅力といえるだろう。遠路はるばる海を越え、ヴェネツィアから初来日する「二人の貴婦人」をじっくり眺めながら、想像力を発揮してこの謎解きに挑戦してみてはいかがだろう。
●世界遺産ヴェネツィア展
会期:9月23日(金)~12月11日(日)
9:30~17:30(月曜休館・10月10日は開館)
会場:江戸東京博物館 1F展示室
東京都墨田区横綱1-4-1
http://www.go-venezia.com
いままで諸説唱えられてきた「二人の貴婦人」だが、この謎めいた雰囲気こそ、本作の魅力といえるだろう。遠路はるばる海を越え、ヴェネツィアから初来日する「二人の貴婦人」をじっくり眺めながら、想像力を発揮してこの謎解きに挑戦してみてはいかがだろう。
●世界遺産ヴェネツィア展
会期:9月23日(金)~12月11日(日)
9:30~17:30(月曜休館・10月10日は開館)
会場:江戸東京博物館 1F展示室
東京都墨田区横綱1-4-1
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