青山 パフォーマンスによっては配当が出ないこともあるのでは?
鶴岡 私どもは2009年、非上場企業の株式を売買するグリーンシート市場で公開し、すでに1700名の株主を擁しています。まだ第1号ホテルさえオープンしていないのに、株主だけで初年度は稼働の半分が見込めています。オーナーやメンバー、株主、ビジターを含めると、最終的な稼働率は60~70%でしょうか。
青山 経営的な見通しは明るいですね。ホテルとは別に、会社としての社会貢献については、どうお考えですか?
鶴岡 建物オーナーの寄付に加え、利用客が宿泊や飲食、ワークショップなどに使う料金の一部が自動的に寄付され、回遊路に点在する「100個の壺」(「難病の子供たちを救うための壺」など百のテーマを掲げる)からも寄付を募ります。その受け皿となるレジェンド財団では、秋からウェブ版「100個の壺」を展開します。これはチャリティをしたい人と援助を求める団体をマッチングするサービスです。こうした経済活動と社会貢献を両輪で動かしていく仕組み作りを今後も推進していきたいと考えています。
青山 ホテルをやりたいというより、ホテルを舞台に「泊まるだけで世界のためになる」という基本理念に共感する人たちを集めて、社会貢献活動を広げていくことが、鶴岡さんの事業の目的なんですね。ある意味で、人の繋がりをベースにしたフェイスブックに近い感覚を覚えました。

第1号ホテルとして、千葉県九十九里沿いに2012年開業予定の「THE LEGEND CLIFF HOTEL」。
LINK