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大山寺塔頭・圓流院の住職である大館宏雄氏。「ご本尊は我々と同身体の衣を着けた地蔵菩薩。どうしてかというと、下界に降りる時は人間の姿になって我々を救ってくださるからなのです」
日本最大の牛馬市、大山
「戦国時代に一時、尼子・毛利の勢力争いに翻弄(ほんろう)されましたが、江戸時代に入って繁栄を極めました。幕府から寺領3000石を得て、42寺院を擁する大きなお寺になったのです。同時に、五穀豊饒や農耕に欠かせない牛馬の安全を願う民衆のための寺に変貌(へんぼう)していきました。大山は日本最大の牛馬市でも有名なんですよ」
 ところが明治初年、状況が一変する。神仏分離令である。本殿を神社に引き渡し、寺号まで廃絶された。残った僧侶たちの必死の懇願によって復興するまで、約30年もの時を要したのだ。さらに火災で仮本堂を焼失する不幸も重なり、現在の本堂が落慶法要をみたのは1951(昭和26)年のことである。規模は10カ院と大幅に縮小されたが、今も山のそこここに古い堂の跡や苔(こけ)むした石垣が散在し、往時の姿がしのばれる。
 一方、大智明権現社から仏教色を取り除いて生まれ変わった大神山神社奥宮は、現在の大山寺本堂から日本一長い自然石を敷いた石畳の参道を上がった所に鎮座する。参道の途中、神門から仰ぐその社殿は、壮大な権現造り。本殿と、長い翼廊を持つ拝殿が幣殿で結ばれている。
参道の上り坂を進むと、大山寺の山門(仁王門)にたどり着く。両側を大きな杉に囲まれた急な階段をさらに上り、本堂へ。
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