
他社に先駆け環境活動に取り組んできたNECだが、さらなる認知、理解度を高めるためアイコン商品の創出をしたいと話す。「PCでのアイコン化ができれば」とこれからの活動に意欲的なメッセージをした辻氏、稲垣氏、宇郷氏。
今後の展開—環境経営がもたらす企業力
今後は「環境といえばNEC」といわれるよう、さらに環境コミュニケーションの継続を図るとともに、「トヨタさんのプリウスのような、アイコンになるような製品を作りたいとも思っています」と宇郷氏は言う。「総務省の試算によると、ITによるCO₂削減量は2010年度までに2650万tに上るといわれています。弊社の目標は2010年までに220万tの削減ですから、業界で10%のシェアを獲得することを意味しています」。環境経営ビジョンの達成が、企業としての将来性にも大きく関与しているのである。「目標値を達成した後は、排出と削減のバランスをさらに発展させて、マイナスが上回るようにしたいですね。NECが事業すればするだけ環境に貢献できるようになれば、企業の存在価値はいっそう揺るぎないものになるでしょう」。ITの分野に留まらず、企業の環境経営をリードする存在として、NECの今後の活躍に期待したい。