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李朝白磁角瓶(19世紀)
期待が集まる韓国の美術
韓国の美術はというと、中国の美術に比べるとまだ世界的にそれほど認知されていないのが実情らしい。その一つの理由として氏は「西欧は完璧な形に美を見出すのに対して、韓国の美意識は不完全な形に美を見出す」ということがあるという。今回出品される、李朝の角型の白磁器もその一つだ。透けるように淡く青味がかかり、青白磁のようにも見えるが白磁器である。あえて平面を歪ませているのが特徴で、そこに韓国の作品らしさがあるのだという。これまで中国や西欧ではより滑らかでシンメトリーなフォルムを好む傾向があった。不完全な美を尊ぶ韓国の美術の認知は立ち遅れたが、徐々に韓国の作品が持つ美意識は広まりつつあり、オークションが韓国美術を世界に浸透させる道筋をつけることになるだろう。まだまだ知られざる魅力が秘められている韓国の美術を、この機会に堪能してみてはどうだろう。
予想落札価格
35万〜40万ドル(約3,850万〜4,400万円)
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