
今回の一連の出来事は、バブル崩壊後の日本を彷彿とさせるが・・・
日本のバブル崩壊後は…
1997年の日本では、山一證券や北海道拓殖銀行の倒産に始まり、バタバタと金融機関が倒れた、あの時代を記憶している人も多いだろう。いわゆる“バブルの崩壊後の日本”である。どうしてもつぶすわけにはいかない金融機関は、今回と同じように公的資金が注入された。金融システムの脆弱ぶりが景気の悪さを支配している点も酷似している。しかし、今回一連の対応に、異なる点として「米政府のスピード」をあげる意見は多い。日本のバブル崩壊後は失われた10年と言われるほど、対応が後手にまわったのと比べ、FRBの公定歩合の引き下げ、フレディ・マック、ファニー・メイの住宅金融公社への公的資金注入など比較的早い対応を見せてきた。現在、日本でも景気の後退の不安、株価の値下がりによる家計への打撃などが言われているが、過去の経験に基づき、今後の資産運用を見つめ直すことが望まれる。