


(上) SUPER MEGASTAR-Ⅱの投影する星空。(左下) SUPER MEGASTAR-Ⅱ。(右下)メガスター開発者の大平貴之氏。
大平氏の創ったメガスターは、肉眼光度を遥かに越えた10センチ望遠鏡で観測できるほとんどすべての天体を網羅し、天の川すら完全に星の集団として表現してしまうというまさに、究極のプラネタリウムである。メガスターを日本科学未来館 館長で宇宙飛行士の毛利衛氏が最初に見た際、「メガスターの星空は、まるで宇宙空間で見た星空そのものだった」というのだから説得力がある。その再現性の高さに、世界のプラネタリウム関係者は仰天し、「オオヒラ」の名前は一気に広まった。それでもなお大平氏は、プラネタリウムの開発を続け、さらに再現性の高い次世代機の開発を進めていた。そんななか今年6月シカゴで発表された最新機種「SUPER MEGASTAR-Ⅱ」の投影星数は従来機「MEGASTAR-Ⅱ」約4倍にあたる2200万個。星空の緻密さと繊細さが数段増し、現時点で名実共に「世界で一番、本物の宇宙に近い人工宇宙」を再現するプラネタリウムである。