
(左)2003年にオープンしたインドのアマニカス。わずか10室。(右)1989年インドネシア・バリ山間部にオープンしたアマンダリ。
辺境の地に開かれる楽園
“アマンが選んだ土地は必ずブームになる”と言われるように、アマンが放つ魅力の源泉、その一つはロケーションにある。これまでにアマンがオープンしたのは、いずれも、他が本格的に手をつけていない、リゾートとしては未開の地ばかりだ。たとえばバリ島。ビーチエリアばかりが注目されていた‘89年に、アマンは山間部のウブドに“アマンダリ”をオープン。ライステラスの美しさやバリアートなど、海以外のバリ島の魅力を知らしめ、ウブド周辺を高級リゾート地に変身させるきっかけとなった。ロケーションだけではない。アマンは誰も手がけていない新しい取り組みを次々と試み、成功させてきた。2003年にオープンしたインドの“アマニカス”では、テント式の客室という大胆な試みをリゾート界に定着させ、さらに、現在建設中のブータンでは、1箇所に留まらず5箇所のアマンを巡ることで、より多面的なブータンの魅力を味わうという、巡礼型の新しい旅のスタイルを提案している。