


(上)屋外へ続くミラー壁が、森に囲まれたような癒し空間の演出するスパハウス。 (左下)室内と室外の境を感じさせない開放感のあるテラスハウス。(右下)柔らかく差し込む木漏れ日の下、読書が楽しめるライブラリーハウス。
シェアによって生まれる繋がり
「集合住宅とは、何かをシェアするということです。シェアによって、より豊かな生活に到達できるというのがコンセプトです。いまの集合住宅はプライバシーの確保に重きをおいて、シェアする感覚が少なくなっている。またうなぎの寝床のプランだと、隣の人の間取りや暮らし方、年収まで想像できる。でも間取りも仕上げも全部違うことによって、隣の人と友達になりたい、行ってみたいといった気持ちが生まれるかもしれません。ここでは、ものすごくラグジュアリーな集合住宅が、森をシェアし、また同時に、夏の暑い日にプールに入れてもらったら、夕方に自分の家のアウトテラスでの食事に招待するといった部屋に招き合う関係、つまり新しいコミュニティが生まれることを期待しています。理想論かもしれませんが、スパ、シアター、ライブラリーなどを全員が享受できるようになれば、集合住宅のある種の豊かさに繋がると思っています」。