
葉に、苔に、癒やされる
盆栽そのものはもちろん、盆栽に触れる「時間」こそが大切と語るのは、宮内庁御用達の漆器老舗店「山田平安堂」代表取締役の山田健太氏。「仕事に追われる中、2か月に1度のこの時間が唯一の癒やし。葉や苔に触れると気持ちが穏やかになります。盆栽は家に持ち帰り、毎日手入れをします。水やり程度ですが、気が付くと10分15分、盆栽をいじっている。花が咲いた暁には、よく育ってくれたと感動しますよ」。手をかけすぎて、木を枯らせてしまったこともある。「それも勉強。ゆくゆくは自分の手で、本格的な盆栽を手がけられたら……夢は壮大です(笑)」