
進化するワークチェア
Photo hhstyle.com(P2〜P4) Text Sugimoto Reiko

●バウハウス・デッサウ展 BAUHAUS experience,dessau 東京藝術大学大学美術館●2008年4月26日(土)〜7月21日(月・祝)
座り心地を追求した現代の名椅子
芸術と技術の統一を試み、デザインや建築の基礎を作ったバウハウス。その貴重なコレクションが現在、東
京・上野の『バウハウス・デッサウ展』に多数、並んでいる。会場に入り、すぐに目を引いたのが、三脚の椅子。一
つは、フランク・ロイド・ライトのサイド・チェア。無駄のないフォルムは、時代を経てなお、美しい。そこに置
かれているだけで、部屋の空気を変えてしまうような、名作椅子。これらのほとんどが、実は“リスペクト"の
産物なのだといったら驚くだろうか。フランク・ロイド・ライト、ル・コルビュジエ、ハンス・J・ウェグナーとい
ったデザイナーたちがつくりあげた椅子を、次代のデザイナーたちが“リファイン"してきた、その歴史なの
だ。とくに、実用性が重視される「ワークチェア」の分野では、エルゴノミクスに基づくフィット感、座り心地
が追求され、革新的な傑作が生まれている。進化し続けるワークチェアの名椅子とデザイナーを紹介しよ
う。