
大手ですらこの状況なので、中小以下の業者では廃業が相次
いでいる。かつてはマチキンと“草の根のお金持ち"を引き合
わせるブローカーが存在した。マチキンは金主なしにはその
商売自体が存続できない。ゆえにマチキンは金主に対しては
極めて誠実である。一方“草の根のお金持ち"にとって、マチキ
ンへの資金提供はかなり安全・確実かつ高利回りな資金運用
手段だった。何しろマチキンは債務者からは29%の金利をとる
のだから、営業コストを差引いても金主にはかなりの還元が
出来る。しかしながら法改正でマチキンの数は激減した。“草
の根のお金持ち"とマチキンをつないでいたブローカーが、非
合法の闇金の世界に落ちる例はなくはない様だが、大半は“草
の根のお金持ち"から紹介料をもらおうと、新たな投資対象発
掘へ向かっている。貸金業法改正によって、マチキンへの資金
提供という安全確実な投資手段が、ひっそりと姿を消したの
である。