
地下3階ホームから、地上を望む。開放感溢れる造りがすがすがしい。提供 安藤忠雄建築研究所+東急電鉄
随所に工夫が凝らされた「新渋谷駅
従来のような機械に頼る換気が不要になることで、新
たに「放射冷房システム」を採用していることも専門家
の興味を惹いている。天井や床の仕上げ内部に配管
し、冷水を循環させることで冷却効果を実現させた。
「地宙船」にめぐらせた各パーツにも、冷風を送ること
による冷却効果が施されているという。火災時の排煙
には機械排煙で対応するとともに、楕円開口スペース
の周りにシャッターを設けて炎や煙の遮断を行う。今
回の三層にわたる造りには、空間認知の意図も込めら
れているそうだ。二酸化炭素自の削減をはじめ、各所
に環境配慮が施された新渋谷駅。この施設に込められ
た思いが、駅を利用するすべての人々にどう伝わって
いくのか期待が寄せられる。