

(左)地宙船をイメージしているという斬新な卵型のデザイン。(右)入り口となる地下の
改札付近。ガラスにおおわれ最下層まで見渡せる。

渋谷の中心に出現する
地宙船
地宙船
Photo 東急電鉄、安藤忠雄建築研究所 Text Chiho Kato
コンセプトは建築家、安藤忠雄氏
東京の情報発信地である渋谷に新たな名所が登場する。6月14日の東京メトロ副都心線の開通に伴い開業した
東急東横線・東京メトロ副都心線渋谷駅がそれである。東京メトロ副都心線と東急東横線の相互運転開始は
2012年度を予定しており、東急電鉄では同駅東口の旧東急文化会館跡地に建設予定となっている複合高層ビル
の開発を進めている。新渋谷駅の構想・デザインは世界的建築家である安藤忠雄氏が担当した。話題を集めそう
なのが、安藤氏が「地宙船」と呼ぶ長さ約80mの卵のような空間。コンコース階と機械室階、ホーム階の三層に分
かれている駅内部をこの卵型で包むという意表を突いた造りになっている。これは、「地下に浮遊する宇宙船」
を表現した空間といわれており、安藤氏の新しい代表作になることは間違いない。