
パリに広まる日本文化ブーム
Text Keiko Nagahashi
“本物の日本”を伝える寿月堂パリ店
1854年創業の丸山海苔店が、日本文化の美しさと茶の心を世界に伝えるために立ち上げた、お茶ブランド「寿月堂」。この秋、フランス・パリ六区、サンジェルマン・デ・プレにパリ店がオープンした。海外第1号店となるパリ店の場所はセーヌ通りとキャトルヴァン通りの角。最優秀パティシエ賞を受賞した日本でも人気のジェラール・ミュロやピエール・エルメといった人気スイーツ店が集結するエリア内だ。店内設計を手がけたのは建築家・隈研吾氏。天井から1200本の細竹が下がる斬新なデザインの一階では、抹茶セットや煎茶セットなどのメニューが選りすぐりの茶器とスイーツとともに楽しめる。スイーツは和菓子のほか、ジェラール・ミュロのマロン・コンフィや抹茶を素材に使った焼き菓子なども揃う。茶葉や茶器、オリジナルの販売も行っている、芸術的感性の高い文化都市パリでの老舗のチャレンジに期待したい。


(上)茶釜を設置した一階中央の檜カウンター。茶葉やスイーツの他、オリジナル茶器も充実している。
(下)天上の細竹は洞窟をイメージ。
(下)天上の細竹は洞窟をイメージ。