


(上)枯山水の方丈の前庭「大雄苑」。白砂に緑苔と巨岩を配した大らかな庭園。(左下)琳派を代表する絵師、俵屋宗達の最高傑作
とされる、国宝「風神雷神図屏風」(複製)。(右下)廊下にずらりと並んだショーケース。
日本とイタリアの見事な融合
展示会場となった京都・建仁寺は、800年以上の歴史を
持つ日本最古の禅寺であり、臨済宗建仁寺派の総本山
である。祇園の花街の中にありながら静謐さに満ち、荘
厳な佇まいを見せている。俵屋宗達の代表作、「風神雷
神図屏風」が置かれた場所としても有名で、優美な銅
板葺の屋根が印象的な禅宗方丈建築だ。枯山水の前庭
「大雄苑」は、ゆったりと眺めているだけで、心を落ちつ
かせてくれる不思議な力を持っているようだ。今回の
展示会では、そんな800年以上の歴史を持つ和の伝統
と、1924年の創業以来80年余に渡って受け継がれてき
たイタリアン・ジュエリーが出逢った。身が引き締まる
ような静けさの中で、数々の女優やセレブリティたち
に愛され続けた至宝が凛とした力強い輝きを放つ。建
仁寺と「ダミアーニ」、たがいに本物だからこそ、それぞ
れの個性が絶妙に溶け合い、さらに美しい音色を奏で
ていたのだろう。和と伊の見事なコラボレーションが
「ダミアーニ」の魅力をより際立たせていた。