
近年、わが国では見過ごされがちであった伝統文化、たとえば盆栽や漆器、禅などが「bonsai」「japan」「zen」と呼
ばれ,海外で高く評価されている。聞けば、そこにある、伝統とモダン、シンプルと華美、陰翳と絢爛といった強
いコントラストが面白いのだという。思えば「わび」「さび」は中世以降、茶の湯の発展によって生まれた美意識。
それ以前には典雅な王朝文化が長く続いていたように、日本人の中には風雅を楽しむ心があった。そうした美
意識を今、改めて世界に向けて発信しようと人々が集まる場所が、東京・代々木にある。