

スリランカの南西海岸の小さな町、ワドゥワ地区に位置するザ・ブルー・ウォーターは、
バワが手がけた最後のホテルとなった。1998年建築。
ザ・ブルー・ウォーター。その名が示すように、水と建物とが見事に調和した建築様式が特徴のリゾートホテル
である。ロビーの中を流れる水を追っていくと、屋外のプールへとつながっていく──。ロビーの正面に広がる
インド洋の青さと建物の一体感には、地球の誕生とともに、このホテルができたような錯覚を覚えるほどだ。コ
コナッツ林に囲まれたプールは、南アジア最大規模。モノトーンを基調としたレストランはシックで落ち着い
た雰囲気を醸す。敷地内には至るところに水場が配され、涼やかな音を立てる。100室ある部屋は、すべて海に面
し、時間の経過とともに色を変える海は、一日中、眺めていても飽きることはない。