時代とともに変化する建築様式
先にも書いたように沖縄建築といえば赤瓦であるが
、昔から庶民が住んでいたわけではなく、琉球王朝時
代は士族の屋敷だった。農民は瓦家に住むことは許
されず、茅葺の家に住んでいた。竹富島にしても100
年ほど前までは茅葺家がほとんどだったといい、現
在では1軒を残すのみとなった。また石垣市内の瓦
家は2006、2007年と大型化した台風の到来で半壊状
態となったところが多く、移住ブームも手伝ってア
パートへと建て替えられていっている。そんななか
新しい分譲住宅地でもスラブ家に赤瓦を使い、沖縄
らしい景観の新築家を残そうとする動きもあり、石
垣市は景観条例なるものを制定している。あらゆる
街の風景と同じように、時代とともに沖縄建築の様
相も変化する。あと何年後かには赤瓦のスラブ家が
町並を形成するということも考えられそうだ。

取り壊される家が多いなか、修復することで赤瓦の家を守ろうとする動きも増えつつある。瓦を葺き替えて手入れすれば100
年もつことも。