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彼らは、邸の庭に棚をしつらえ、その上に盆栽を置 いた。縁側に腰を下ろし、それをゆっくり眺める。そし て棚まで足を伸ばし、草木を手にとって愛でる。また、 客人を招いたときにはそれを室内に入れ、床の間に飾 る。そうすることで、いながらにして季節感が楽しめる だけでなく、室内の邪気が払われ、和やかな空気が生 まれたのだった。
 盆栽が人の心をやわらげ、平和をもたらしてくれる。 自然との結びつきが強く、草木に守られて生きてきた 日本人はそのことをよく知っていた。権力者たちは、そ んな盆栽の力に助けられたことも多かったに違いな い。江戸幕府・三代将軍家光もことのほか盆栽を好み、 家光遺愛の樹齢550年とも言われる五葉松が、いまも 皇居内に残っている。
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