インドだけでなく、ギリシャもかつては深い森の中の
国だった。青銅器や陶器を生産、輸出するために大量
の木材が必要になり、その森を破壊することで、繁栄
した。「無知の知」で知られるギリシャの哲学者ソク
ラテスなども、環境悪化により没落していく農民の
家庭に育ったという。また、キリスト教、イスラム教、
儒教なども、環境破壊による社会的な危機の中で、起
こっていったというのだ。まさに、人類の歴史は、環
境破壊の歴史だった。環境が何万年もかかって蓄え
てきた富を奪い、自らの豊かさに変換してきた歴史
であったのだ。
