「実りがもたらす瞬間の喜びは恋愛と同じ」「僕は幼い頃、冬
が暖かくなればいいと思っていたから、地球温暖化によっ
て、ある意味理想的な未来になったわけだ」。そんな風にユ
ーモラスに言ってみせるファブリス。彼はエコロジストでは
なく、「温暖化した地球とともに生きる道」を探り、ヴィジョ
ンを示しているのだ。アーティストが未来に向けて撒いた
種が、人々の意識を変え、やがて風景を変える。美術館の地
階にあるブック・ショップ「オン・サンデーズ」の一角では、併
せて野菜栽培などに関する本や園芸グッズを取り扱ってい
る。また、スイートバジルの種が付いたチラシは、折り畳む
とプランターになる。体験し、参加することで彼の作品をよ
り理解することができるはずだ。●ワタリウム美術館「ファ
ブリス・イベール たねを育てる」展●2008年4月26日(土)〜
08月31日(日)11:00〜19:00●東京都渋谷区神宮前3-7-6
TEL03-3402-3001 ●月曜休館(7/21は開館)(水曜は21:00ま
で)● 大人¥1,000 学生(25歳以下)¥800 ●
http://www.watarium.co.jp/


(上)ブック・ショップ「オン・サンデーズ」の一角が園芸ショップに早変わり。(下)スイートバジルの種が付いたチ
ラシ。2週間ほどで芽が出る。