

(左)飼育「蜜蜂/ミミズ/はえ」より。手前は卵から孵化したハエ。(右)美術館の外へと通じるハチの出入り口。
さらに4階では、ハエ、ハチ、ミミズが飼育されていて驚かされる。都市の住人にとっては、すっかり縁遠くな
ったが、植物には、触媒として重要な生き物だ。今回はいないが、鳥(の糞)、人の服に付くなどして、外来植物
が運ばれてもいる。ここを巣箱としたおよそ8000匹のハチが、パイプを通って窓の外へ蜜を集めに行く。す
でに蜜蝋もできており、女王蜂もいる。自由に飛び回るハエに比べて、せっせと働くハチの姿に、人間社会を
重ねてしまう人もいるだろう。また、ケースに盛られた土の中には、よく見るとミミズがいる。地球の生物の
約8割は、ミミズのように柔らかい虫だとか。最近では、生ゴミの処理や野菜の生育に役立つとして再び見
直されているようだ。

都会ではなかなか見られない蜜蜂の巣箱。協力 東京農業大学