

(左)《温室》、(右)《The new world》2008

ファブリス・イベールの見たアートと自然
Photo&Text Yuri Shirasaka
都市の風景を変える、農業+アートの展覧会
パリの凱旋門にある環境保護をテーマとした作品「時の変化」など、環境、農業、アートなどを結び
つけて多彩な活動を展開しているフランスのアーティスト、ファブリス・イベール。彼は、数年前、
フランスの田舎、ヴェンデに森をつくり始め、アイデアを育てることと森を育てることに共通点を
見出すようになった。その彼が今、農業とアートを融合した展覧会を青山のワタリウム美術館で
開催している。地球温暖化、枯渇する資源の問題に直面している21世紀。「たねを育てる」を合言葉
に、全身野菜でできた人物像が登場、美術館のなかで蜂や蠅を飼うなど、今回もまたユニークな構
成となっている。ドローイングはそうしたアイデアの源、種である。

「ファブリス・イベール たねを育てる」展の風景。