
漆——自然が与え給うた命の器
Photo Tony
Text Yuko Suzuki
Text Yuko Suzuki

山田平安堂代表取締役 山田健太氏
漆を日本の食卓に取り戻したい
漆器を日本の生活に取り戻したい。それは、輪島だけでな
く、漆器を扱ってきた人たちすべての願いである。「それはも
ちろんビジネス上の話だけでなく、廃れつつある日本文化を
復興したいんです」と言うのは、東京・山田平安堂代表取締役
の山田健太氏。山田平安堂は創業90年を迎える漆器の老舗で
あり、宮内庁御用達ブランドとして、国内外に漆器のすばらし
さを伝え続けている。
「海外の人たちはいまも変わらず、というより以前より一層、 漆に興味を持ち、その魅力をよく知っています。そんななか、 ひとつも漆器を持っていないという日本人が増えているの は、あまりにも悲しいと思いませんか」
「海外の人たちはいまも変わらず、というより以前より一層、 漆に興味を持ち、その魅力をよく知っています。そんななか、 ひとつも漆器を持っていないという日本人が増えているの は、あまりにも悲しいと思いませんか」