








ヴァレンティノの永遠のテーマとバリエーションがふんだんに散りばめられた、コレクション作品の写真。(C)Archives Valentino c Guy Marineau(C)Archives Valentino c Jean Tholance
ラグジュアリーというパワーへ
90年代末は、LVHM(Moet Hennessy-Louis Vuitton) やPPR (Pinault Printemps Redoute)といった、ラグジュアリー市場を独占する仏系諸グループの影響力の下、モード業界のパワーが強化された。ジャンメッティーは、『Valentino』も競争力を保つ発展を遂げねばならないと確信する。まず98年にH d P (Holding di Partecipazioni Industriali)へ、『Valentino』を売却。4年後、Marzottoに、経営権を売却。2001年には『ヴァレンティノ ローマ』、次いで2003年から『レッド・ヴァレンティノ』と、新ラインをスタート。ヴァレンティノグループは巨大ファッショングループへと成長する。2007年、投資ファンドPermira Advisersグループによる買収は、株式私企業によるラグジュアリー・ブランドへの投資として、最大規模であった。そして2008年1月26日、大歓声とモード界の重鎮達に囲まれて、最終コレクションを発表。ヴァレンティノの半世紀に及ぶ華麗な軌跡が完結した。