
変額年金保険の変化
変額年金保険(投資型年金保険と言われることもある)をひと
言で表現すると、「生命保険」と「投資信託」を組み合わせた商
品といってよいだろう。導入当初は、公的年金だけでは心もと
ない若い層が自分自身で老後に備える年金として注目された
が、その後リスクが限定された商品が登場、税制面でのメリッ
トが強調された販売方法で、定期預金の低金利にしびれを切
らした裕福な高齢者の購買に結びついた。それまで年金商品
は、定額タイプで、受け取る年金額が加入時に定まっていた。
一方、変額年金保険は、運用が悪くなったときの元本保証はな
いが、運用がよくなれなるほど受取額も増え、運用期間中は運
用益に税金がかからないなどの利点があるため、本来は中長
期間にわたって預ける若い世代に向いている商品であった。
ところが実際は、変額年金保険の持つ「保険」機能が重視され、
ここ数年対象顧客年齢層が高くなってきている。