
Camelia2005-2006/カンパニーデルシオル公演
装飾も装置もない無の空間に投影される映像とダンサーとの
対話、"夢幻能"(幽霊が僧侶の夢に現れる形式の能)の現代様
式を試みた。この作品で、舞台と映像の融合を編み出した彼女
は、2005-2006にはカンパニーデルシオルとのコラボレーショ
ンによる演劇作品《Camelia》の制作へと活動を広げていく。能
にインスパイアされた作品を作り続ける演劇集団カンパニー
デルシオルと共に、フランス公演ツアーに参加、この中で能管
の演奏も行っている。そして、プロジェクトHELENAの3部作を
撮り終えた彼女は、2006年より新たなプロジェクト"Portrait
《肖像》"を始動した。このプロジェクトについて「HELENAでの、
能の物語での人物を現代に呼び出してくるような想像作業を
通して、次のシリーズでは逆に、現代に生きている一人ひとり
の人間の小さな歴史を、時がとまるかのように、肖像的にとど
めおくような作品を作りたい」としている。