部材が切り抜かれた後の鉄板で囲まれた「鉄の茶室」。杉
本が「廃材にもメッセージが宿っている」と言うように、
悠然な時の流れ、そして人間の営みさえ感じられる。一
方、ピアノ線1100本を伝う水の雫が連なる壁で構成され
た「水の茶室」。下から光を当てられた雫が、きらきら光を
放ちながら一定の速度でゆっくりと落ちていく。「鉄の茶
室」とは対照的に、“一瞬のきらめき”の連続で、幻想的な
気分だ。


(写真左)部材の切り抜き跡が紋様となった鉄板。
(写真右)0.15mmのピアノ線を上から下に、水の粒がゆっくり滴り落ちていく。
(写真右)0.15mmのピアノ線を上から下に、水の粒がゆっくり滴り落ちていく。