
杉本貴志展 鉄の茶室、水の茶室
Text Yuko Suzuki Photo Nacàsa&Partners Inc.
既成概念のむこうに本質がある
92〜94年、東京と京都である展覧会が開かれた。亭主
は裏千家15代家元千宗室の次男・伊住政和、企画立案
はグラフィックデザイナーの田中一光。この二人の
もと、建築家やデザイナー、陶芸家、漆芸家たちが茶
室や茶道具を制作し、出品。デザインの世界に新しい
可能性を示し、クリエーターたちの、後の活動に大き
な影響を与えたと言われる伝説の展覧会だ。その「茶
美会」に茶室を出品したクリエーターのひとりに、杉
本貴志がいる。
