
(左)ズラリと並べられたピクトグラムのおかげで、ウィーンの
観光が豊かで機能的なものになる。


(中央)ウィーンの観光名所「ハプスブルグ家の王宮」でも、ピクトグラムは活躍している。
(右)透けるシールで設計されたシルバーシートのピクトグラムは完成度が高く馴染みやすい。
(右)透けるシールで設計されたシルバーシートのピクトグラムは完成度が高く馴染みやすい。
ピクトグラムがあふれる芸術の都ウィーン
異なるふたつのデザインを併せ持つ特徴的なベルリンのピクトグラムに対して、質と量を同時に
満たすピクトグラムの王都と言えば、オーストリアのウィーンであろう。そもそも、ピクトグラム
の誕生は絵文字のパイオニアとされているオーストリア人のオットー・ノイラートによって1920
年代に体系化されたという。ウィーンの展示館用にISOTYPEという絵文字体系を生み出したのだ。
ピクトグラムの歴史の第一歩目を記したこの街のでは、カラフルでデザイン性や機能性に富んだ
ピクトグラムを発見することができる。駅では、券売機の場所やインフォメーションなどは当然と
して、美容院の場所まで分かる丁寧な案内がなされている。地下鉄に乗れば、シルバーシートの場
所には明るい色づかいで描かれたピクトグラムが貼られていて、座るのに躊躇することはない。
王宮や博物館などの観光施設でも、迷わないように計算されつくされたデザインや設計が施され
ている。