あの時代が甦る英国ブライトンのピクトグラム
1960年代のイギリス人とその青春を描いた映画『さらば青
春の光』に衝撃を受けた人も多いのではないか。細身の三つ
ボタンスーツやミリタリーコートを着こなし、改造ベスパで
深夜営業のクラブに向かうMODS。リーゼントに革ジャンで、
ロックを愛し、トライアンフを乗りこなすROCKERS。双方のプ
ライドは凄まじく、対立事件まで起こしてしまう。熱さの一
方で仲間が現実社会に妥協している姿に行き場のない怒り
、孤独、絶望感を覚えるという秀作なのだが、そんなイギリ
スで採用されている自動二輪のピクトグラムは、トライアン
フやノートン、BSAなど、ROCKERSを連想させるモーターサイ
クルである。
あの抗争はどちらが勝ったのか、というのはストーリーから はみ出た野暮な空想。しかしながら、たったひとつの交通標 識から、あれこれと連想できるのも、ピクトグラムがシンプ ルで美しいからこそ可能な空想ゲームなのである。
あの抗争はどちらが勝ったのか、というのはストーリーから はみ出た野暮な空想。しかしながら、たったひとつの交通標 識から、あれこれと連想できるのも、ピクトグラムがシンプ ルで美しいからこそ可能な空想ゲームなのである。


(上)ブライトンで見かけた自動二輪に関するピクトグラム。残念ながらスクーター型ではない。
(下)物語の中で随所に出てくる海にせり出したアミューズメントパーク「Brighton Pier」。
(下)物語の中で随所に出てくる海にせり出したアミューズメントパーク「Brighton Pier」。